1円パチンコ2円パチンコの導入について 本文へジャンプ

1円パチンコ2円パチンコの戦略T



1.売上と利益
売上は玉売り価格の減少に比例して減少する。玉稼働×玉単価が 売上になるので同じアウト稼働であれば 当然売上が下がることになる。(玉売り価格が安くなり、客の遊技時間が長くなれば相乗的に客滞率が上がり、より玉単価が低下する可能性がある)同じ利益率であるとすれば下記の表の通りの利益構造となる。
 図表1

2.費用の分析(粗利ではなく経常で判断)
1月間の400台店舗経費モデル(新台費・建築物減価償却を除く)
パチンコ台当たり経費図表2
台当経費は経費合計÷29日(月間稼働日数)÷400台
合計の台当経費は1,535+(1台の機械代÷設置日数)
仮に 25万円の機械を100日で撤去した場合1,535円+(250,000÷100)=4,035円
(むろん海系統や羽根物等は設置期間が長いので  実際は平均設置日数で計算する事が正しい。)
図表1の利益関係で見れば4円営業でないと赤字となる。
1円2円の営業では 仮に機械代が0円でも赤字営業である可能性が強い。

玉売りを下げるときは 単に粗利段階で黒字という考えは経営に大きな支障を来す可能性があり、少なくとも店舗ごとの経常ベースの試算を行う必要がある

3.1円パチンコ2円パチンコの台数構成
1円パチンコ2円パチンコの利益配分

図表3は1円パチンコの導入によってアウト稼働が千発近くあがった例であるが 1円パチンコのアウト稼働アップのために 利益率が高くなり客負担が上昇した例である。低価格パチンコを導入する際は 機種別の負担をしっかりおさえることが重要である。アウト稼働はあがったがその結果、既存の4 円パチンコの客負担があがり収益の主力商品の競争力が低下し、生存利益を得るために、1円パチンコの負担率も上げるようでは アウト稼働はさらに低下し、なおかつ収益力の低下を来すおそれがある。また、売上対比利益率は顧客の立場から見れば投資効率であり、ゲームの魅力性につながることであるから 注目すべき項目である。

4.1円パチンコ2円パチンコの釘調整
a.1円パチンコ2円パチンコのスタートの考え方

上記図表4は上段が1円パチンコ 下段が4円パチンコで粗利3000円が必要なときの3.3個交換の時のシミュレーション例である。1円パチンコの場合は差玉はプラス スタートは5.16であり4円パチンコの場合はスタート5.56であり差玉は1021個のマイナスである。(予想アウトはそれぞれ違う数字であることを理解下さい)
b.消費金額調整

確率が1/370の時
370÷5.16=71分……1円パチンコの初回大当たりまでの時間。

1円パチンコの消費金額 (100−20(ベース))×71分=5,680円・・・・※1
370÷5.56=66分……4円パチンコの初回大当たりまでの時間。
4円パチンコの消費金額 (100−20(ベース))×66分×4円=21,300円
初回までに1円パチンコでは6000円以内で遊べることになる。従って客滞率は予想遙かに上回り300%前後に行く可能性がある。

c.稼働とスタート


図表5は台粗利とアウト稼働の対比をしたものであるが、台利益1000円程度で5万発を維持するのがバランス的に望ましい姿と思う。 またアウト稼働が低下すると、中段のシミュレーションの通りスタートが5.0ぎりぎりになり、ますますアウト稼働が落ち込むマイナススパイルに陥ることが予想され、低価格玉売り営業はアウト稼働を高度に保つ必要がある。低価格玉売り営業は
稼働依存型営業であるから、稼働が低迷した場合は利益は望めず、4円パチンコより悲惨な経営状態となる。従って、競合店が低価格玉売り営業に見向きもしないときは良いが、同様の営業方法を取り始めたとき、アウト稼働維持ができるのかどうかという判断も必要である。

d.4円パチンコアマデジとの対比



 4円パチンコの消費金額

370÷5.92=62.5分 ……4円パチンコの初回大当たりまでの時間。消費金額−30(ベース))×62.5分×4円=17,500円



 4円アマデジの消費金額(確率1/70のケース)

アマデジ 2.5円交換の時
70÷6.37=10.98分……4円パチンコの初回大当たりまでの時間。
消費金額(100−20(ベース))×10.98分×4円=3,516円
※1との対比
5,680円>
3,516円
消費金額を抑えるのであれば アマデジを2.5円交換で取り扱う事のほうが 1円パチンコのフルスペックより金額が抑えられる可能性がある。

5.1円パチンコ2円パチンコ導入の条件
a.目的を明確にすること
1円パチンコ2円パチンコの目的
アウト稼働が欲しいばかりに 利益が取れない営業方法の導入は 目的と手段の逆転となる。アウト稼働はあくまでも利益を取るための手段であり、利益の取れない営業は 人件費や電気代など変動費の上昇をきたし、繁盛はしているが店は赤字という状態になる。営利企業としてその店舗の価値に疑問が生じる
戦略のない消耗戦は、必ず企業を淘汰される側へ導く。

b.利益の取れる4円パチンコへの誘い水としての導入

スーパーの卵のように客寄せのために導入する。この場合、いかに利益の取れるコースへ誘導するか知恵が必要である。

 

c.死に島解消として
全く座らないのであれば1000円でも取れた方がよいと言う発想。べニヤよりはましという考えであるが、他に選択する方法がないと言うことであり、それは営業力の限界を示している。

競合店が同様の低価格玉売り営業の攻勢を掛けてきたとき いかに立ち向かうか 非常に難しい対応が予想される。

d.経費を最大限に落とし、低台粗でも経常ベースで利益が出るようにする。

これが本質であると思うが 並大抵の努力ではいたらない。機械入替は基本的に無理で、同僚店の中古台の使い回し程度。 イベント等の特出しは行わない。

 

e.シミュレーションを詳細に行う

・扱いと交換率によってはかなりシビアなスタートになる。顧客の要望に耐えられる数字か確認する。 

・必要アウト稼働を計算する。アウト稼働低迷は4円パチンコよりシビアな結果になる。
 また、目的に反することになる。  

・経常ベースの利益計算を必ず行う。粗利ベースでは危険
                                                        

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